外出禁止令延長、感染拡大…観光業再開への影響は?
先日はモルディブの観光業再開について書いたところですが…。
そのモルディブは、5月14日までとしていた首都マーレエリアの外出禁止令をさらに2週間延長すると発表しました。
モルディブの感染状況、そして外出禁止令延長による観光業再開への影響についても、現在の状況を紹介したいと思います。
モルディブのCOVID-19感染者の現状
モルディブの感染者は、2020年5月14日10:00時点で 総感染者数955名、治療中909名(うち重症13名)、回復者40名、死者4名。
13日に4人目の犠牲者が出たと発表されましたが、その人はモルディブで最初に登録された民間企業のひとつ、大手商社MHAの創始者であるHussein Abdulla氏でした。
4月30日にモルディブ初のCOVID-19死者となった女性はAbdulla氏の妻であり、夫妻ともにCOVID-19の犠牲となってしまいました。
現在の総感染者数は955名と、1,000名を超えるのは確実視されています。
大半がバングラディシュ人。モルディブでは多くの移民労働者がいますが、推定14万5千人近くの移民労働者のうち約6万3千人が不法労働者と推定されています。こういった不法労働者は劣悪な環境で生活しており、それが感染拡大を防ぐことを困難にしていると見られています。
外出禁止令という日本よりも厳しい措置が始まってからすでに1か月が経とうとしていますが、まだ1日当たりの回復者数よりも新規感染者数のほうが多いという状況です。
一応、モルディブ内では5月末までにピークに達するだろうという見方はあるようですが…。モルディブは日本より厳しい外出制限があるものの、給付金等といった国民への政府からの援助はないため、「このままじゃ生きていけない」という焦燥感はとても強いようです。
観光業再開へ審議入り
国内の感染は落ち着いていないという状況下ではありますが、5月11日には観光業再開の提案が、検討と審議のため内閣に送られたと発表されました。
提案内容は現段階では具体的な発表はありませんが、どの空港から再開するか、どの航空会社を許可するか、旅行者の検疫をどのようにするかなどが盛り込まれているとのこと。
検討と審議により変更される可能性はまだありますが、7月~9月に入国制限を解除するという姿勢は維持したままとなっています。
モルディブ観光局も再開後のプランを協議
さらにモルディブ観光局は、政府が観光業再開のタイムラインが設定され次第キャンペーンを開始できるよう、国内の主要組織と協議を行っています。
まとめ
今のところ、感染状況や外出禁止令延長が観光業再開へ影響しているという状況ではないようです。
感染拡大防止のために人の移動を制限することはとても重要ですが、それにより経済が滞り「このままじゃ生きていけない」という状況になってしまう…世界各国対応はそれぞれですが、とても難しい問題だと感じます。
モルディブがどのような舵取りをしていくのか、今後も注目していきたいと思います。