タイ南部プーケット県は2021年7月1日より、新型コロナウイルスワクチン接種済みの外国人観光客を隔離検疫なしで受け入れる”サンドボックス”を開始します。
サンドボックスとは?
サンドボックスとは、新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種済みの外国人観光客が、隔離検疫なしでタイへ訪問できるシステムのことです。
サンドボックス対象地域は?
タイ政府は7月1日からプーケットのみを対象にサンドボックスを開始します。
予定ではありますが、10月1日からは対象地域を更に拡大。クラビ、パンガー、スラトタニ(サムイ島、パンガン島、タオ島など)、チェンマイ、チョンブリ、ブリラム、ペッチャブリー、プラチュワップキーリカーン(ホアヒンなど)そしてバンコクも対象に含まれるようです。
そして、予定通りに進めば2022年1月からはワクチン接種済みの外国人観光客はタイ全土を自由に旅行できるようになります。
サンドボックス対象者は?
サンドボックス対象者は、低リスク・中リスク国からの、ワクチン接種済みの旅行者です。タイに到着する14日前から1年前以内にワクチン接種を終了している必要があります。
旅行者は自国でワクチン接種を受けたことを証明する書類を持っている必要があり、ワクチンの種類はタイの法律に基づいて登録されているか、世界保健機関 (WHO) の認証を受けているものでなくてはなりません。
未成年者はワクチン証明書を提示する必要はありませんが、6歳から18歳までの旅行者はプ―ケット到着時に抗原検査を受ける必要があります。
【2021年6月5日追記】当初12歳から18歳でしたが、6歳からとなりました。
サンドボックスで入国後に必要なことは?
サンドボックスでタイ・プーケットに入国した場合、少なくとも7日間はプーケットで過ごす必要があります。そして滞在5日目にPCR検査を行います。
6歳から18歳までの旅行者は、上記「サンドボックス対象者は?」で記載した通り、到着時にプーケット国際空港で抗原検査を受ける必要があります。6歳未満の子供は両親と一緒にプーケットに旅行する場合、任意のテストを受ける必要はありません。
すべての旅行者は、滞在期間中にタイランドプラスモバイルアプリをダウンロードしている必要があります。
空港からまずホテルに移動しますが、移動手段とホテルはSHA承認のものでなければなりません。
サンドボックスで滞在中の行動制限は?
ワクチン接種を受けた旅行者はプーケット内で活動を行うことができますが、DMHTT(distancing, mask-wearing, hand washing, testing, Thailand Plus)を遵守する必要があります。
滞在5日目に旅行者はPCRテストを受けますが、この結果が陰性となった場合、旅行者はプーケット周辺の島々(ピピ諸島、コヤオ、パンガー湾)への日帰りツアーが許可されます。
プーケット以外への移動は?
サンドボックスでプーケットから入国した場合、最低でも14日間プーケットに滞在する必要があり、その後にタイの他の地域へ移動できるようになります。
【2021年6月5日追記】当初7日間でしたが、14日間に延長されました。
他の地域へ移動する場合、出発の72時間前にPCRテストを行う必要があり、さらに目的地のチェックポイントでワクチン接種証明書を提示する必要があります。
まとめ
変異株等により、"コロナ対応優等生"とされたタイでも陽性者がなかなか減らない状態です。しかし、タイ政府は予定通り7月1日からのサンドボックス開始を決定しました。
なかなか感染状況が落ち着かない中でのサンドボックス開始の決定は、特に外国人向けの観光を主な産業としていた地域の経済状況が良くないことも大きな要因です。昨年10月から「特別観光ビザ」を開始したタイですが、やはり隔離が必要となるプランではなかなか外国人観光客を取り込むことは難しく、ワクチン接種済みの旅行者に隔離なしでの受け入れを決定したようですね。
タイ国際航空はサンドボックス開始を受けて、既に欧州(パリ、フランクフルト、ロンドン、コペンハーゲン)からプーケットへの直行便の販売を開始。7月からはソウル便も増やすとのことです。(日本への便は現在のところ未定です。)
これが上手く機能して、対象地域を拡大できれば良いのですが…。日本からはまだ簡単に行ける状況ではありませんが、今後どのようになるか見守りたいと思います。