以前、ブログにて「日本でも、緩和するにしてもまずは県と県の移動から、そしていくつかの国への制限緩和、となっていくのではないでしょうか。」と書かせていただきました。
各国で議論されている海外旅行解禁の手順の一つに「トラベルバブル」という考え方があります。
今回はその「トラベルバブル」についてお話したいと思います。
「トラベルバブル」とは?
トラベルバブルとは、社会的、経済的に結びつきの強い国同士が、ひとつの大きなバブル(泡)の中に入り、その枠組みの中で新型コロナウイルスの感染を防止しつつ、旅行の選択肢を広げること。
”通り”を意味する「トラベルコリドウ」も同様の意味で使われています。
世界に先駆けて、バルト三国では5月15日から「三カ国の国民に限り、三国間の移動を認める」という措置を始めています。
議論されている国は?
現時点で議論されているのは
・オーストラリア、ニュージーランド間
・フランス、ベルギー、オランダ間
・ドイツ、スイス、オーストリア間
他にも太平洋アジア観光協会(PATA)会長が「タイとベトナムは2国間からスタートさせる可能性がある」と言及していたりと、各国それぞれ動き出している段階のようです。
中でも台湾は感染の抑え込みに成功していることから、トラベルバブルの相手国として候補に挙げている国も多いとの噂があります。
トラベルバブルは西太平洋地域から!?
新型コロナウイルスは、最初のうちはアジアを中心とした西太平洋地域で流行したものの、欧米など他地域と比較すると(現在のところ)感染はある程度抑えられています。
そのため、今後はアジア・オセアニア地域でもこういったトラベルバブルによる入国制限解除が進んでいくと考えられています。
日本は今後どうなる?
日本や中国、アメリカなどは(おそらくですが)しばらくは内需を活性化させることを重要視するのでは…と思っています。
もともと国外に行かずとも旅行先が充実していて、出国・入国の手間がなく、さらに国内を活性化できる、ということで最初は「トラベルバブル」よりも「国内旅行へ」という姿勢を続けるのではと個人的には考えています。
トリップアドバイザーが実施したアンケートでも、国内旅行に「1年以内に行く」と回答したのが61%だったのに対し、海外旅行に「1年以内に行く」と回答したのは13%だったそうです。
しかし、状況が改善していけば、再び海外旅行へ行ったり、海外からの旅行者を受け入れるということになるでしょう。
その場合、やはり一度に国境を開くよりは「トラベルバブル」方式で入国制限を解除していくのではないかと考えています。
まとめ
各国の旅行再開について議論されている「トラベルバブル」。
感染が抑制されている地域同士で交流を再開させることは、経済的にも有効です。
しかし、その場合も出国時や入国時の条件をどのようにするかは国により状況も違い、具体的な検討が必要になります。
海外旅行へ行けるようになるにはもう少しかかりますが、各国がどのように国境を開いていくのかを今後も注視したいと思います。